福島県立だて支援学校は、小学部、中学部、高等部の児童生徒が通学する特別支援学校です。
令和6年8月21日(水)に、食育・摂食指導研修会を行いました。
みはる調剤薬局の薬剤師、濱田雅博先生を講師にお迎えし、「食事と健康~学校給食と食育について~」のお話をいただきました。
まず、先生に持参していただいたベジチェックの機械で、教員の緑黄色野菜の摂取量を測定しました。意外と野菜の摂取量が少ないことに驚き、日頃の食事の大切さを感じました。生活習慣病のお話では、身体をめぐる血液、血液のもとになる食べ物の大切さを教えていただきました。毎日、口にする食べ物で身体はできていること、どのようなものを食べていくのかを考えることが健康につながることをあらためて認識しました。
また、偏食、肥満の対策として、天然素材を食事の中に取り入れることの大切さを教えていただきました。化学調味料に頼りきりになるのではなく、無添加の食材をちょっとずつ加えることで、ちょっとでも味が変わり、そのちょっとの違いで少しずつ味覚は変わっていくこと、味覚が変われば体質も変わっていく、はじめの一歩として大切であるとお話をいただきました。
今回の講演で濱田先生の「予防に勝る治療なし」「薬のいらない体つくり」の言葉が心に残りました。バランスをとれた食事の大切さを知ることのできた学びの多い研修となりました。
8月26日(月)に小・中学部始業式を行いました。本田校長から「2学期は『だてっこみらいフェスティバル』や『修学旅行』など大きな行事があり、みんなで協力して楽しい行事にしてほしい。」「学校教育目標が達成できるように挑戦してみよう。」など学期始まりに向けての話がありました。また各学部の代表の児童生徒が「夏休みの思い出」の発表をしました。「2学期に頑張ること」の内容もあり、学校生活に意欲をもって過ごそうとする気持ちが感じられました。暑い日がまだ続きますが、体調に気を付けて元気に学習しましょう!
たなばた展の表彰式もあり、代表児童生徒が賞状を受け取りました。
8月23日(金)に本校研修部主催の『令和6年度外部専門家活用研修』を行いました。講師に東北福祉大学准教授・杉浦徹先生を講師にお迎えし、「子供が学ぶための教材・教具についての講話」、「支援機器等を使った買い物場面を想定したワークショップ」の2本立てで開催しました。
講話では、教材・教具の活用についての基盤となる考え方や活用の仕方などを杉浦先生のこれまでの実践や教材をもとに体験的に楽しい雰囲気でお話いただきました。
ワークショップでは、児童生徒が1人で困ることなく買い物できるための支援機器等は何かを8つのグループに分かれて、意見交換を行いました。児童生徒の障がいの状態や買い物場面での困り感など様々な視点から情報共有し、ロールプレイを繰り返しながらより良い支援について考える時間となりました。
☆講演後のアンケートでは、参加した教員から
・具体的で分かりやすく、楽しく研修に臨むことができた。
・「できる」は大切だが、子供が楽しい・嬉しいと感じる授業を考えながらかかわることが大事だとお話いただき、安心した。
・1つの教材で色々な教科と繋げられるという点が、目からうろこだった。
・先生方と意見交換をしながら支援方法を考えることができ良かった。など
この他にも、たくさんの学びのコメントがあり、とても実りのある研修となりました。今回学んだことを児童生徒に還元し、よりよい成長に繋がれるように活かしていきます。
7月29日(月)に『令和6年度 だて支援学校地域支援センター「だてっこ」 特別支援教育研修セミナー』を開催いたしました。講師に宮城学院女子大学教授・白石雅一先生をお迎えし、「自閉スペクトラム症とこだわり行動~理解と対処と活かし方~」の演題でご講演をいただきました。先生がこれまでに実践されてきた内容を、動画を用いて具体的に非常に分かりやすくお話され、大変充実した研修の機会となりました。
☆講演の内容より
〇こだわり行動とは、生得的なもので二次障害ではない
〇こだわり行動は総数350種類、一人で800種類の人もいる
〇安易な対処法はこだわり行動を悪化させる。対処療法にしても再燃する
〇はからずとも陥るのがパニック、安易に自閉症の子をパニックにさせてはいけない など
講演後のアンケートでは、参加した教員から
・具体的な事例を見ながら聞く事ができ、とても分かりやすかった。(多数回答)
・こだわりを生かし強みにしていく指導が大切だと分かった。(多数回答)
・“こだわり行動→心のオアシス”という言葉が印象に残った。
・こだわり行動への基本姿勢、①あきらめない②思い込まない③強制しない と、どのように関わってこられたかを沢山の事例を基に分かりやすく説明いただき学ぶことが多かった。
等といった感想が寄せられました。
講演について「非常に良かった」「良かった」と合わせて約90%の先生方より満足度の高い感想をいただきました。
特別支援学校以外の学校や認定こども園からの参加者も多く、発達障がいと思われる児童生徒の増加に伴って、対応方法や理解の一助として学ぼうとする意識が高いことや、特別支援学校以外の現場での特別支援教育の手立ての必要性が非常に感じられました。また教育機関だけでなくご家庭でも困り感のある保護者にも聴いてもらえると良いのではないか、といった貴重なご意見もいただきました。
熱中症対策のため2会場に分かれた開催とし、本校教職員は職員室で
PCやモニターを利用したリモートによる聴講としました。
月1回の校内研修を通して、子どもが分かる授業を目指して授業研究を行っています。今回の研修のゴールは、「教科等横断的な視点」を押さえ、日々の授業について考えること、今取り組んでいる単元や次の単元について考えることでした。
授業での子どもたちの学習の様子を見取り、「どのように学んでいるか」「思考の様子」について話し合いました。また、今後の単元の構想や教材の工夫、年間の単元配列について検討し、今後の授業づくりに生かしていきます。このように単元構想~学習評価のサイクルをグループ毎に行っています。