福島県立だて支援学校は、小学部、中学部、高等部の児童生徒が通学する特別支援学校です。
7月29日(月)に『令和6年度 だて支援学校地域支援センター「だてっこ」 特別支援教育研修セミナー』を開催いたしました。講師に宮城学院女子大学教授・白石雅一先生をお迎えし、「自閉スペクトラム症とこだわり行動~理解と対処と活かし方~」の演題でご講演をいただきました。先生がこれまでに実践されてきた内容を、動画を用いて具体的に非常に分かりやすくお話され、大変充実した研修の機会となりました。
☆講演の内容より
〇こだわり行動とは、生得的なもので二次障害ではない
〇こだわり行動は総数350種類、一人で800種類の人もいる
〇安易な対処法はこだわり行動を悪化させる。対処療法にしても再燃する
〇はからずとも陥るのがパニック、安易に自閉症の子をパニックにさせてはいけない など
講演後のアンケートでは、参加した教員から
・具体的な事例を見ながら聞く事ができ、とても分かりやすかった。(多数回答)
・こだわりを生かし強みにしていく指導が大切だと分かった。(多数回答)
・“こだわり行動→心のオアシス”という言葉が印象に残った。
・こだわり行動への基本姿勢、①あきらめない②思い込まない③強制しない と、どのように関わってこられたかを沢山の事例を基に分かりやすく説明いただき学ぶことが多かった。
等といった感想が寄せられました。
講演について「非常に良かった」「良かった」と合わせて約90%の先生方より満足度の高い感想をいただきました。
特別支援学校以外の学校や認定こども園からの参加者も多く、発達障がいと思われる児童生徒の増加に伴って、対応方法や理解の一助として学ぼうとする意識が高いことや、特別支援学校以外の現場での特別支援教育の手立ての必要性が非常に感じられました。また教育機関だけでなくご家庭でも困り感のある保護者にも聴いてもらえると良いのではないか、といった貴重なご意見もいただきました。
熱中症対策のため2会場に分かれた開催とし、本校教職員は職員室で
PCやモニターを利用したリモートによる聴講としました。
月1回の校内研修を通して、子どもが分かる授業を目指して授業研究を行っています。今回の研修のゴールは、「教科等横断的な視点」を押さえ、日々の授業について考えること、今取り組んでいる単元や次の単元について考えることでした。
授業での子どもたちの学習の様子を見取り、「どのように学んでいるか」「思考の様子」について話し合いました。また、今後の単元の構想や教材の工夫、年間の単元配列について検討し、今後の授業づくりに生かしていきます。このように単元構想~学習評価のサイクルをグループ毎に行っています。
7月26日(金)に医療的ケア専門研修を行いました。
須賀川支援学校郡山校教諭(前郡山支援学校長)齋藤恵子先生を講師にお招きし、「~子どもの学びを支え、広げる医療的ケア~学校、保護者、地域、医療機関との連携」という演題で講演をしていただきました。
医療的ケアのこれまでの経緯や、福島県の現状、医療的ケア児とその家族を支援するためにこれから求められることなどのお話がありました。医療的ケア児とその家族が地域の中で豊かな生活を送るために、地域における理解と啓発の進展が必要であるとのことでした。
また、子どもの学びを支え、広げるための授業の在り方や、協働して支援をするために必要な視点についてもお話いただきました。子どもの「いつもの状態」を把握し、積み重ねを大切にした関わりについて、より一層、注力してきたいと思います。
今回の研修では、家族の負担軽減や、子どもの充実した学びのために、地域や医療機関と連携することの重要性を学ぶことができました。
7月23日に、職員対象の不審者対応研修と消火訓練を行いました。「職員が一体となって連携して対応する」という心構えを確認した上で、実技を行いました。昨年度・一昨年度は不審者と対峙したときの防御の仕方を行いましたが、今回は、その前段階の、疑わしい行動をする来校者にどう対応するかや、どうやって不審者と認定するか、職員間の連携と情報の共有化について、危機管理マニュアルに沿って行いました。職員間で体験的に確認し、実際の場面で対応できるよう、職員それぞれが考えながら実習しました。消火訓練は、水消火器を使い、手順や火元への狙い方を確認しながら、全員が体験しました。
救急救命講習会を7月26日(金)に行いました。
伊達地方消防組合中央消防署より消防署員の方に講師に来ていただき、救急時の対応についての講習をしていただきました。
講習では、胸骨圧迫やAEDの使用について、実践を交えながらお話いただきました。
胸骨圧迫やAEDはどういう意味があり血液や心臓がどういう状態なのかをわかりやすくお話いただいたことで、圧迫の仕方などひとつひとつの動きの意味を考えながら
実践することができました。
子どもたちにかかわる者の責務として、万が一に備え、定期的に講習を受け、知識をアップロードしていくこと、実践経験を重ね、動けるようにしておくことの重要性を知ることができた講習会となりました。